- ダンベルを使って筋トレするなら、トレーニングベンチは必須
- トレーニングベンチの効果は可動域、種目数、安定感と多岐に渡る
- トレーニングベンチを用意するなら、通販一択
トレーニングをしている時の悩みの1つに、「しっかり筋肉を追い込むことができてない気がする」ということがあります。
筋肉が追い込み切れていない理由は1つではありませんが、もしあなたがダンベルを使用してトレーニングをしているのであれば、トレーニングベンチがあることでいくつかの問題が解決するかもしれません。
自宅での筋トレの場合、あまりなじみがないトレーニングベンチですが、ジムなどに行くと必ずと言ってもいいほど置いてあるものでもあることから、その必要性は非常に高め。
そんなトレーニングベンチについて、本記事では実際に使用して分かったことなどをまとめました。
「もう一息トレーニングの効果を上げたい」「トレーニングメニューの幅を広げたい」といった悩みが現状ある方は、よければ参考にしてみてください。
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トレーニングベンチがダンベルトレーニングに与える効果
トレーニングベンチがダンベルでの筋トレに及ぼす効果はいくつかありますが、大きなメリットと言えるのが以下の3点です。
- 可動域の拡大
- トレーニング種目の増加
- 安定感の向上
この3点のメリットが得られるというだけでも、圧倒的に効率がアップすることは経験上間違いありません。
ここでは、それぞれの効果についてもう少し掘り下げていきたいと思います。
可動域の拡大
トレーニングベンチがない場合、トレーニングを行なう場所というのは床が基本となります。立った状態だったり、座ったり寝転がったり。
立った状態で十分可動域の取れるメニューであれば必要性を感じないトレーニングベンチですが、床に横になって行うメニューの場合、とてももったいないのが可動域を広く取れないということ。
代表的なのがダンベルプレスなどの胸のトレーニングで、ダンベルを下ろしたときに肘が床に当たってしまって大きく筋肉を動かすことが難しい…。
トレーニングベンチがあると、その点は全く問題がなくなります。
背もたれの広さは物によって違いますが、大体背中の横幅よりも狭く設計されており、肘を身体よりも後ろに引いたとしても、全く邪魔になりません。
そのため、ギリギリまでダンベルを下ろすことも可能になり、より大きく筋肉を動かして刺激を与えることができるようになるのが、大きなメリットと言えますね。
トレーニング種目の増加
トレーニングベンチがあることの最大のメリットとも言えるのが、トレーニング種目の増加です。
床をメインに取り組む場合、先ほどの可動域の兼ね合いからどうしてもしっかり鍛えることが難しいメニューが出てきます。
その点を差し置いても、背もたれの角度などを調節できることで立つ・座るだけでは難しい斜めの状態でトレーニングをしたりといった応用を効かせることもできるようになるのが、大きな特徴。
後ほどまとめますが、胸の筋肉に限らずほとんどの部位に対応ができるという点も見逃せないポイントとなっていますね。
安定感の向上
トレーニングベンチは、トレーニングの安定感を良くするのにも一役買ってくれています。
多くの立って行うダンベルトレーニングというのは、狙っている筋肉だけではなくバランスを取るために様々な筋肉を使用しなければいけません。
しかし、トレーニングしている時にフラフラしていたら正直危ないですし、チーティングなどを意識していないにしてもしてしまう原因の1つになることもあります。
トレーニングベンチは、横になるだけでなく椅子のように座って使用することで安定感を増すこともできるようになります。
特に肩のトレーニングなどの際に顕著で、背もたれを起こすことで安定感が高まるため、ウエイトに振り回されたり上げる時にグラグラするのがかなり少なくなるため、より安全にトレーニングすることができますよ。
トレーニングベンチはデメリットもある
トレーニングベンチで得られる効果を見ると、用意しておいて損はあまりありませんが、実を言えばデメリットもいくつか存在します。
ただ、本腰を入れて筋トレに取り組むのであれば問題にはならないレベルとも言えるため、自身の筋トレの程度や目標によって変わってくる部分でもあるんですよね。
そんなトレーニングベンチのデメリットについて、少しまとめていますので自分の状況と照らし合わせて見ていただければと思います。
案外場所を取る
1つ目のデメリットは、そのサイズ。
ベンチと名前がついているだけあって、単純な長さだけで言っても1mくらいは普通にあるのがほとんど。
加えて、土台部分も安定性を増すために割としっかり作られていて、思いの外デカイと感じるかもしれません。(土台がしっかりしているのはいいことなんですけどね…)
目安として、畳一畳くらいのスペースを確保すれば大丈夫なくらいなので、設置する場所が用意できるかのチェックはしておきましょう。
結構重い
2つ目のデメリットは、ベンチそのものの重量。
背もたれや座面はクッション性が高めのトレーニングベンチですが、基本的にはスチールで製造されており、結構重たいんですよ。
そのため、組み立てた後に持ち上げて運ぶというのは結構難しい。
ただ、移動するためのコマ(車輪)がついているものも現在は多くありますので、その点もチェックしておけば後から困ることは少ないかと思います。
先に挙げた設置場所との兼ね合いも含めて、導入するか決めるのがベター。
まぁベンチ代わりにもなるので、ちょっと座るくらいでも割と活用はできたりします。
トレーニングベンチでできる筋トレメニュー
上でも少し触れましたが、トレーニングベンチは様々な部位の筋トレメニューに対応しています。
というより、部位ごとで言えば全てをカバーしてるんですよね。腹筋と脚に関してはダンベルを使用するトレーニングがあまりないのと、ほぼ立って行うことができるためメニューとしては少ないといったところでしょうか。
とはいっても、そのほかの部位に関しては常に取り入れてもいいメニューが揃っているため、部位ごとに代表的なメニューをまとめてみました。
全て取り入れる必要はないかもしれませんが、ベンチの有る無しで効果が全く違うものもあるので参考にしてみてください。
胸トレはメインメニューのほとんどに対応可能
トレーニングベンチを導入する目的の中ししささかくで最も多いのが、胸のダンベルトレーニング。
やはり可動域の拡大が最大の理由となっていて、この点があるのとないのでは筋肉の出力も大きく違ってくるのが特徴です。
そんな胸トレのメニューで代表的なものを挙げてみるとこんな感じでしょうか。
- ダンベルプレス
- ダンベルフライ
- ダンベルプルオーバー
こうやって見ると、胸に関してはメインとなるメニューが揃っているためそれだけ必要性が高いことが分かりますよね。
背もたれを上げたり下げたりすれば、インクラインやデクラインなどプレス系の派生に対応することも可能です。
ここで挙げただけでも基本的な筋肉強化は十分できるくらいなので、ダンベルで胸のトレーニングをするのであれば必須といっても過言ではないくらいのアイテムじゃないでしょうか。
背中トレは角度を変えて新しい刺激を加えられる
背中の筋トレもトータルで見たときには取り入れておきたい部分の1つですね。
胸だけでなく、背中にも厚みや広さが出ることでよりガッシリした体つきに仕上げていくことができるようになります。
そんな背中のトレーニングにベンチが活用できるのは、主にダンベルロウのメニュー。
通常、ダンベルロウは四つん這いに近い姿勢で片方ずつ取り組むか、中腰で両方同時に取り組む方法がありますが、結構悩みとなる点があります。
- 片方ずつだと時間がかかる
- 中腰は腰への負担が大きくなりやすい
トレーニングベンチはこれらのデメリットを同時に解決することが出来るのが最大のメリット。
具体的には、ベンチの背もたれを45度くらいまで起こした状態で、背もたれに身体の前面をもたれさせます。(うつ伏せの姿勢)
その状態で、ダンベルを両手に持ち肘を後方に引くように持ち上げることで、後背筋へ刺激を与える方法。
この方法であれば、両手で行えてかつ身体は背もたれに預けた状態で取り組めるので腰への負担もほとんどかかりません。
ダンベルで背中を鍛える場合、ダンベルロウは避けては通れないメニューの1つとも言えますので、使う価値はじゅうぶんありますね。
腕トレはトレーニングの幅が広がる
ダンベルと言えばアームカール。腕のトレーニングはそのくらいダンベルと密接な関係がありますよね。
腕を鍛える場合、前面の上腕二頭筋と後面の上腕三頭筋をバランスよく鍛える必要がありますが、トレーニングベンチはその両方で利用することが可能。
上腕二頭筋はダンベルカールやハンマーカールをベースにしつつ、背もたれを起こしてインクラインの状態で取り組むことで更に負荷をかけられますし、フラット状態でコンセントレーションカールをすることもできますね。
上腕三頭筋は、フラット状態でトライセプスキックバックに利用したり、座った状態でフレンチプレスをするといった使い方から、最終的に取り組むことになるトライセプスエクステンションでもあると便利です。
腕トレはベンチ一台あるだけで、かなりトレーニングに幅が出せるようになったり、安定感もプラスすることができるようになるなど高い効果が期待できるため、ぜひ使用してみて欲しいところ。
肩トレはリアを鍛えるために効果的
肩トレに関してはそこまで活用できるメニューが多いわけではありませんが、ショルダープレスの安定感の向上と、ベンチに横になって行うリアレイズで使いやすいのが魅力と言えます。
ショルダープレスは比較的扱う重量か大きくなることが多いため、座って行うことで安定しやすくなるのは怪我のリスクを考えると効果的。
リアレイズは、通常鍛えることが難しいことに加えて、床に横になって行うとどうしても可動域が取りづらくなることもあり、少し高さのあるベンチが有効です。
なかなか鍛えることができない部分だからこそ、ベンチの効果と言うのも分かりやすいのがいいですね。
トレーニングベンチの選び方は耐荷重と3wayがポイント
トレーニングベンチと一口に言っても、種類は様々。せっかく選ぶなら長く使える物を選びたいところ。
個人的に色々なモデルを調べてみた結果として、確実にチェックしておきたいポイントは2つあります。
- 耐荷重
- 背もたれの角度調整
背もたれの長さだとか横幅などもありますが、結局のところ上の2つを見ておくだけで十分です。
耐荷重は250kgくらいは欲しい
ベンチ選びのポイントとなる耐荷重ですが、ここは250kgくらいあればOK。
ダンベルトレーニングの場合、重めの重量で片方30kgくらいになるため、合わせると60kg。
自身の体重がどの程度かにもよりますが、仮に100kgあったとしてもまだ90kgの余裕があります。(250-100-60=90)
それだけの余裕があれば、まぁ壊れることはないと考えられるのが一番の理由ですね。
これが耐荷重200kgで同じ条件だと余りは40kgで、これでも充分なように感じるかもしれませんが、安全策を取るに越したことはないという感じでしょうか。
もちろん自身の体重や扱う重量が軽ければ、もう少し耐荷重を落としてもいいかもしれませんが、長く使えるのを求めるなら250kgくらいを目安に選んでおけば間違いないですね。
背もたれは最低限起こすことのできる2wayをベースに
背もたれの角度については、まずどのタイプがあるかということからになります。
具体的に分けると以下の3種類のみ。
- フラットベンチ
- 2wayベンチ
- 3wayベンチ
この中で1つ選ぶとすれば、2wayもしくは3way。
理由については、それぞれの特徴を踏まえて解説していきましょう。
1つ目のフラットベンチは、名前の通り座面と背もたれが一体になっているタイプ。
シンプルな作りの分、強度は高めですが水平状態でしか使用できないため、トレーニングの幅はそこまで広がらないのがデメリットと言えますね。
次に2wayタイプですが、これは背もたれを起こすことのできるタイプ。
角度は何種類かありますが、大抵の場合以下の角度がベースになっています。
- 30度
- 45度
- 60度
- 75度
フラットベンチとの違いとしては、背もたれに角度を出せることで鍛えられる部位の幅がかなり広がること。
重力の関係上、ウエイトを床と垂直に上げることが最も負荷がかかるため、身体の向きを変えられるというのは大きなアドバンテージですね。
最後は3wayですが、これは背もたれを起こすだけでなく水平よりも下げることができるタイプです。
背もたれを下げることで、胸のトレーニングであれば下部を鍛えることができるようになりますし、やり方次第では太ももの裏側を鍛えるレッグカールにも使えるのがポイント。
ただ、2wayタイプと比べてそこまでメニューに幅が出るわけでもないので、あれば便利かなといった具合です。
これらの違いを総合すると、フラットベンチよりは2wayもしくは3wayの方が使いやすいのは確かかと思います。
むしろ、始めにフラットベンチを購入したが、結局2way以上に変えなければいけない可能性もあるため、正直フラットベンチはおすすめしません。
トレーニングベンチはどこで買うべきか?おすすめは通販
実際にトレーニングベンチを導入する場合、もう1つ考えたいのが購入するためのルート。
ここは結論から言えば、ネット通販がベストでしょう。
スポーツ用品店などにも置いてあるとは思いますが、品数で言えば雲泥の差があります。
逆に、数がありすぎてどれがいいのか悩む場合もあるかもしれませんね。
その場合は、先ほど解説した選ぶ際のポイントを参考にしていただければ、メチャクチャ酷いものに当たることはあまりないと思います。
一応、私が現在使用しているものを紹介しておくと、こちら。
2、3年前に購入したものですが耐荷重は300kgで、デクラインも可能なタイプなので、今でも現役で重宝してます。
ただ、背もたれが6段階しか起こせないので、その点だけは若干物足りない感じでしょうか。
そんなわけで、現在新たに考えているのがこれですね。
現在は多少の汚れなどがあるアウトレット品のみの販売しかありませんが、耐荷重は280kgで背もたれが14段階対応している(デクラインも対応してます)のは非常に魅力的。
まだ今のが使えるので、すぐにどうこうと言うわけではありませんが、最終的にはこちらにする予定です。
他にも、Amazonなどを眺めてみれば条件に合うものはありますので、探してみるのもおすすめですよ。
ダンベルのポテンシャルをフルに引き出すなら、トレーニングベンチはマスト
本記事では、トレーニングベンチがあることでどのような変化があるのが、様々な点からまとめました。
- ダンベルでのトレーニングにはトレーニングベンチはかなり有効
- 選ぶ時は耐荷重と背もたれの変えられる2wayもしくは3wayがベター
ここまでで挙げた通りダンベルをメインとしたトレーニングについて、トレーニングベンチがあるのとないのでは、取り組める種目、強度などに大きな違いがでてきます。
一台あるだけで、トレーニングの効率をしっかりアップしてくれる優秀なアイテムの1つと言っても過言ではありませんので、ダンベルトレーニングを継続していくことを考えているのであれば、ぜひ取り入れてみてください。
▼トレーニンググッズについてのまとめはこちら