でもなにからはじめたらいいか…。
手軽に胸を鍛えられる筋トレがあれば知りたい。
そんな疑問にお答えします。
この記事を書いている私は、筋トレ歴4年目。
これまでの経験や知識をもとにブログにて発信しています。
薄い胸板の人からすれば、たくましい大胸筋って憧れますよね。
でもどうすれば胸板を厚くできるのか?
結論からお話すればまずは自重トレーニングからから始めるのをおすすめします。
具体的に言えば、腕立て伏せから始めてみるのかベター。
今回の記事では薄い胸板を厚くするために、なぜ腕立て伏せから始めるのがいいのか?
腕立てが出来ない場合でも対応できるように、段階的に鍛えていく方法について解説しています。
この記事を最後まで読んでいただくことで、自分のレベルにあった腕立て伏せで厚い胸板を作っていくことができるようになりますよ。
薄い胸板を厚くしたいならまずは自重から
胸の筋トレには実にいろいろな方法があります。
ダンベルなどの重りを使用したり、ジムでマシンなどを使用したりなどなど…。
そんな中でもはじめるのにハードルが低いのが、自重トレーニングである腕立て伏せなんですね。
理由としては大きく2つ。
- 自宅で時間を問わずにできる
- ほとんどお金をかけずにできる
まず、腕立て伏せは布団をしけるスペースがあれば取り組むことができます。
時間についても自分の体だけあればできるので、やろうと思ったタイミングで始めることが可能。
費用面については、持っていると便利な器具は確かにあります。
しかし、なくても取り組めるため実質タダでもはじめることができます。
友人や同僚にこうして説明すると、「腕立て伏せだけで胸板って厚くなるの?」ってことをよく聞かれます。
結論からいえば、正しいフォームを理解してトレーニングすれば鍛えることは十分可能です。
なぜなら、どんな筋トレにおいても一番大事なのはフォーム。
どんなに重いものを扱うことができたとしてもフォームが崩れてしまっていては、鍛えたい部分を鍛えることは難しくケガのリスクもあります。
その点、腕立て伏せのような自重トレーニングというのは、最大でも自分の体重までしか扱うことがないのでケガのリスクも少なくすみます。
もちろん正しいフォームありきなので、しっかり覚えつつ段階的に取り組んでいきましょう。
腕立て伏せの基本フォーム
メニューについても全て○○プッシュアップ。
ややこしくなるのでメニュー内容に関してはプッシュアップで統一しています。
腕立て伏せと一口にいっても、方法はたくさんあります。
重要なのはどのように腕立て伏せをするか。
手の置く位置や姿勢、正しいフォームをしていなければ、回数がこなせても効果は出ていないということもあります。
そうならないように、まず基本的なフォームから解説していきます。
- うつ伏せに横になる。顔は上を向くような形で正面を見る。
- 脇の開き角はおよそ60度を目安にしておく。
- 胸の横辺りに手のひらをつき、軽く床を押してみる。(手の角度は指が頭側を向くようにすればいいですが、手首に負担がかかるようでしたらやや外側に向けても大丈夫です)
- 軽く床を押したときに、胸に力が入っていることを確認する。(このとき肘は直角に曲がった状態で、前腕(手と肘の間)が床と垂直になるようにしましょう。)
- ここまで確認が出来たら胸を張りつつ、床を押し出すイメージで体を持ち上げる。
- 体を持ち上げて、腕を伸ばした状態がスタートポジションになります。(お腹とお尻に軽く力を入れて、腰が浮いたり反ったりしないように真っすぐの状態を保つようにしましょう。)
- あとは姿勢を維持しながら、胸が張った状態を維持しつつ、体を下ろして上げることの繰り返し。
胸板を厚くするための腕立て伏せメニュー
基本のフォームについて解説しましたが、そもそもプッシュアップができないって方もいますよね。
そのくらい普通のプッシュアップは強度のあるトレーニングになります。
本記事では、強度に応じて初級編・中級編・上級編の3つにメニューを分けていますので、自分の筋力にあったトレーニングからはじめていきましょう。
初級編
初級編は筋トレの経験がほとんどない方など、まだ筋力が付いてない方向けになります。
ノーマルプッシュアップが出来ない方は初めの2つを順番にこなしていき、20~30回程度出来るようになったら通常のプッシュアップを取り入れていくようにします。
ウォールプッシュアップ
ウォールプッシュアップは壁から少し離れて立ち、壁に手を付いて動作するプッシュアップ。
床で行うプッシュアップと違い、重力の影響が少ないため強度は弱めですが、女性の方などトレーニングを始めた方にはこれだけでも十分効果はあります。
1つだけデメリットがあり、前傾姿勢で壁に向かって行うため胸よりも先に頭が当たるので可動域が広く取れないこと。
胸の高さくらいまでの壁であれば、頭は壁の上にくるので十分可動域を取ることができますが、なかなか家では難しいかもしれませんね。
ニープッシュアップ
ニープッシュアップはいわゆる膝つきのプッシュアップ。
手頃な壁がなければ、ここから始めてもOK。
先に説明したプッシュアップの基本フォームの時に、足のつま先を立てずに膝を曲げて体を持ち上げればOKです。
動作自体は通常のプッシュアップと同じですが、強度は少し弱めになります。
ここでプッシュアップの基本的なフォームを身につけていきましょう。
通常のプッシュアップが出来るようになっても、最後の追い込みですることも多い種目なのでとてもお世話になりますよ。
ノーマルプッシュアップ
ここから通常のプッシュアップに入ります。
筋トレを始めたばかりの方は、まずこれが出来るように目指していきましょう。
基本的な動作は上で話した通りですが、ポイントが3つ。
1つめのポイントは、脇は開きすぎたり閉じすぎたりしないようにしましょう。
理由としては、脇を開くと肩への負荷が大きくなり、場合によっては肩を痛める原因になります。
逆に脇を閉じると上腕三頭筋(力こぶの裏側)への負荷が大きくなるので、胸への刺激が逃げてしまうためです。
(脇を閉じるのは腕のトレーニングであれば効果的です)
2つめのポイントは、フォームの崩れ。
回数をこなしてくるときつくなり腰を反らしながら無理やり体を持ち上げてしまいがち。
その状態になるようであればニープッシュアップに切り替えた方がよいです。
無理やり体をあげても、負荷はほとんど逃げてしまうのであまり意味がありません。
意味なく変なフォームで行うくらいなら、負荷を落として追い込んだ方が効果としては高いので、サッと切り替えることがポイント。
3つめのポイントは呼吸。
酸欠についての記事でも書きましたが体を下ろすときに息を吸い、上げるときに吐く。
きつくなってくると息を止めてしまいがちですが真面目な話、危険なので呼吸はしっかり意識するようにしましょう。
中級編
ノーマルプッシュアップが、15回ほど出来るようになったら中級編。
中級編はノーマルプッシュアップだけでは鍛えきれない胸の筋肉の内側・外側・上部・下部に刺激を与えていくバリエーション。
胸筋の形を整えていくイメージで取り入れていきましょう。
ナロープッシュアップ
ナローとは「狭い」の意味ですが、その名前の通り手幅を狭くしたプッシュアップがナロープッシュアップです。(ダイヤモンドプッシュアップともいいますね)
手を床についたときに左右の手の親指と人差し指が三角かひし形になり、体を下ろしたときに手が胸の前にくるように位置を決めて行うようにしましょう。
ナロープッシュアップの特徴は、体を持ち上げたときに胸の筋肉の内側に刺激が入りやすいことです。
胸を内側にギュッと絞るイメージですね。
脇が閉じた状態になるので、上腕三頭筋のトレーニングにも。
結構、手首に負担がかかりやすいので、手首の痛みがでるような場合は少し手を置く位置を横に離すことで痛みの軽減ができますよ。
ワイドプッシュアップ
ワイドプッシュアップはノーマルプッシュアップより手幅を広げた方法になります。
手の付く位置は基本通りでいいですが、肩幅より1.5倍くらい広い位置に手を置いて行うことで胸の筋肉の外側に刺激が入りやすいメニュー。
ノーマルプッシュアップよりも体が床に近づきやすく、胸の筋肉の伸展が感じやすいトレーニングなので効いてる感がとても強くなります。
脇を開くため肩への負担も増しますので、無理のない範囲で取り入れるようにしましょう。
デクラインプッシュアップ
デクラインは頭よりも足が高い状態での姿勢のことになります。
ノーマルプッシュアップの基本フォームの状態で、足を少し高いところに置いている状態ですね。
足が頭よりも高くなることで、スタートポジションをとったときにやや前傾するような姿勢になります。
そのため、そのまま体を下ろすと胸の筋肉の上部に刺激が入りやすいのが特徴。
頭が下になることで、体を下ろしたときに顔や顎などを強打しないように気を付けましょう。
インクラインプッシュアップ
インクラインと頭が足よりも上にある状態のことになります。
インクラインプッシュアップであれば、ノーマルプッシュアップより角度の付いた状態で行うプッシュアップですね。
角度で言えば、床を水平として体の角度が45度くらいになる形。(60度以上だとウォールプッシュアップに近いです)
角度をつけることで、胸の前よりも斜め下方向に負荷をかける動作になるため胸の筋肉の下部に刺激が入りやすいトレーニング。
ベンチがあればそこに手をついたり、ある程度の重さに耐えられるテーブルなどに手をついて行うといいでしょう。
注意点としては、体を下ろしたときに手を付いている台がみぞおちあたりにくるので、力を抜いてみぞおちを強打しないようにしましょう。
(私は一度やってしまい、10秒ほど息ができなかったことがあります)
上級編
ここから上級編に入ります。
これらのプッシュアップは様々な筋肉を動かすため、強度は抜群ですが少々やり方にコツがいります。
ここでしっかり覚えてより強度の高いプッシュアップを取り入れていきましょう。
ヒンズープッシュアップ
ヒンズープッシュアップは体を下ろすときに上部、上げるときは下部に刺激の入りやすいプッシュアップです。
少し動きが複雑なので、解説していきますね。
- 基本のスタートポジションから少しだけ手の幅を肩幅より広いくらいに変える。
- 手はついたままお尻を後ろに引くように持ち上げて、くの字に体を折り曲げる。
- 手の間を通るように体を下ろしながら前方へ動かし、胸が手の位置を通り過ぎたところで体を上げていく。
- 体を上げきったらそのまま再びお尻を後ろに引いて、くの字の姿勢に戻る。
やってみると分かりますが、この種目から強度がだいぶ上がります。
体の柔軟性も必要になってきますので、無理のない範囲で行うようにしましょう。
(私は体がかたいので、スタートポジションからすでにきつい…)
注意点としては2つ。
1つは体を左右にグラつかないようにすること。
グラグラしてると単純に危ないですし、負荷も逃げやすいためグラつかないようにしましょう。
もう1つはスタートポジションでお尻をしっかり上げること。
回数を重ねてくるとだんだんとお尻が下がってきてしまい、ノーマルプッシュアップに近い状態になってしまいます。
効果を最大限発揮するために、お尻の位置が下がらないように意識することが重要ですよ。
ウェイブプッシュアップ
ウェイブプッシュアップは、ヒンズープッシュアップと似てますが、最後の軌道が変化します。
ヒンズーが体を持ち上げたらそのままスタートポジションに戻るのに対して、ウェイブの場合は通ってきた軌道で体を戻します。
体を持ち上げたところから、再び下ろしつつお尻を後ろに引いて体をくの字に戻していくような形ですね。
これにより、ヒンズーではなかった刺激が胸の筋肉に入るので、より強度の高いトレーニングに変化します。
海外では「ダイブボンバープッシュアップ」と軍隊らしい名前が付けられており、強度の高さがなんとなくわかりますよね。
アーチャープッシュアップ
アーチャープッシュアップは、片方の胸により大きな負荷をかけることのできるトレーニングになります。
具体的には、ワイドプッシュアップのスタートポジションから真っすぐ体を下ろさずに、片方の腕のみ腕を曲げて体を下ろしていきます。
下ろしたときに反対の腕は伸びた状態になり、弓を引いているような姿になることからアーチャープッシュアップと名前が付けられています。
▼さらに筋肉を成長させるのであれば、可変式のダンベルを検討していきましょう。
可変式ダンベルのおすすめランキング【筋トレ歴4年目がガチで選びました】
ワンハンドプッシュアップ
腕立て伏せの最高強度にあたる種目が、ワンハンドプッシュアップです。
(厳密にはプランシェプッシュアップなどありますが、はっきりいって超上級者向けなので割愛)
その名前の通り、片手のみ床につけて行うプッシュアップでかなりの強度。
反対の腕は後ろに回し、腰のあたりに置いておくことが多いですね。
バランスを取るために他のプッシュアップと違い足は広げてスタンスを取ることが基本になります。
自重トレーニングで胸を厚くするポイント
自重でトレーニングをする場合、器具やマシンを使用したトレーニングとは少し違うポイントが2つあります。
ポイントをおさえておくことで、自重トレーニングの効果をさらにアップできるように。
少しの意識で大きな効果を得られるので、ぜひ取り入れていきましょう。
ゆっくり動作する
自重トレーニングの場合、器具やマシンと違い扱う重量がほぼ固定になります。
自分の体重以上の重量を扱うことは基本的にありませんしね。
(リュックの中に重りを入れて背負う、ウェイトベストを使用するといった方法でプラスαはできますが)
そのため効果を最大限に発揮するのであれば、「ゆっくり動作する」ということが重要です。
なるべく負荷のかかる時間を長くすることで、筋肉にかかる負荷を大きくしていきましょう。
インターバルは短めに
自重トレーニングの場合、インターバル(休憩)は極力短くしていきましょう。
器具やマシンと違い重量がほぼ固定になるため、はじめのうちはある程度インターバルの時間をとってもOK。
続けていくうちに負荷に慣れてくるため同じインターバルでは効果が出にくくなります。
そのため回数をこなせるようになってきたら、インターバルは短くするほうがより効果をアップできます。
目安としては、最長で1分くらい。最短で15秒。
トレーニング翌日に筋肉に張りを感じにくくなってきたくらいが短くする目安。
一気に短くせず、15秒くらいから短くしていくといいでしょう。
器具を使った腕立て伏せで効果をブーストする
腕立て伏せは自分の体だけでできるのがいいところですが、器具を使うことでさらに効果をブーストすることが可能になります。
実際に使ってみて効果が高かったと感じるのは主に4つ。
プッシュアップバー
プッシュアップバーは手を床につく代わりに使用することで、体をさらに下におろせるようになります。
体が下におろせれば、胸の筋肉によりストレッチをかける効果が得られるので負荷も倍増。
握りこんで使用することで手首が立つため、普通に手をついていて手首が痛いという人にもおすすめです。
価格は1000円くらいから3000円くらいで種類も豊富にありますので、手軽に取り入れられるのもポイント。
バランスボール
バランスボールは体幹トレーニングでよく用いられるグッズですが、プッシュアップにも利用ができます。
インクラインプッシュアップの時に台の代わりに用いたり、デクラインプッシュアップの時に足を乗せる台の代わりにすることで、不安定さを生み出すため通常のプッシュアップよりも腹筋や背筋などの体幹を鍛えることができます。
価格はおよそ2000円前後なので普通にトレーニングするのが物足りなくなってきたら取り入れてみましょう。
ヨガマット
ヨガマットは床に敷くことで滑りにくくしたり、骨への負担を減らす効果があります。
厚みも色々ありますが、10ミリくらいの厚みの物が使用感・収納面で見ても使い勝手がいいですよ。
トレーニング後のストレッチや柔軟運動などでも使用できますので、一枚は持っておきたいグッズ。
これも価格は2000円前後。
加圧シャツ
加圧シャツは、通常の服より着圧が強く作られており腹筋や背筋に圧力をかけてくれるウェア。
着ただけで痩せるといったようなものではないですが、トレーニング中の姿勢を維持するのに効果があります。
トレーニング中の疲労でフォームが乱れやすい方などは着用することで姿勢が保持しやすくなるので、より密度の高いトレーニングの助けになりますよ。
自重でも正しくトレーニングすれば胸の筋肉は鍛えられる
自重で行う胸のトレーニングについて、メリットとメニューを解説しました。
ダンベルやマシンなどと比べれば重量を変えられないといったデメリットもありますが、器具を使用する前の下地を作るうえで自重トレーニングは外すことのできない運動です。
しっかりとフォームを意識して自分の取り入れられるギリギリのところでトレーニングをすれば、継続していくとともに筋肉はついていきますよ。
ダンベルなどの器具を用意するのはそれからでも遅くはありませんし、できるか悩まれるくらいであれば、まずはできる種目からはじめてみてください!
それでは、あなたの筋トレライフがより良いものになることを願っています。