- パワーボールは握力や前腕のトレーニングに使える
- 手巻きとオートスタートの2種類のタイプがあるがおすすめはオートスタート
- メインとしてより、サブのトレーニングとして優秀
握力の強さは筋トレの時だけでなく見た目の点でも重要なポイントの1つです。
ウエイトや器具などを使用する場合、掴む動作を避けることはできません。また、比較的見られることの多い前腕が鍛えられることで、たくましさや引き締まったように見える効果も期待できます。
そのため握力を鍛えている方もいると思いますが、定番であるグーパー法は強度的に限界があるのが難点…。
そんな時にあると便利なのがパワーボールと呼ばれるグッズで、アスリートなどにも広く活用されています。
本記事では、パワーボールを使うことの効果から、選ぶ時のポイントやタイプ別のおすすめなどについてまとめていますので、手軽に握力を鍛えていきたいと考えている方は参考にしてみてください。
パワーボールを使うことの効果
パワーボールは基本的に手に持つことによってトレーニングを行なうグッズです。
後ほど解説しますが中にあるベアリングのようなものを回転させた状態でボールを握り、手首をクルクル回すことで負荷をかけていくのが基本的な流れ。
そのため、パワーボールで得られる効果としては以下の2点となります。
- 握力を鍛える効果
- 前腕を鍛える効果
結局のところ、握力を鍛える=前腕を鍛えると考えておおむね間違いはありませんが、得られる効果自体は多少変わってきますのでそれぞれについてまとめていきましょう。
握力を鍛える効果
まず握力についてですが、単純に高速で回転しているボールを握り続けて制御しないといけないため、それによって握力を鍛えることができます。
ベアリングの回転と、手首の回転がうまくかみ合うとかなりの振動を感じるため、やってみるとキツさに驚くかもしれませんね。
逆に、手首の回転をゆっくりにすることで(ベアリングと手首の回転を少しずらすようなイメージ)負荷を調整することもできるため、握力の弱い方でも割と使いやすいのが特徴です。
握力を鍛えることで、筋トレにおいては掴む動作に強くなるため、より鍛えたい部位を追い込むことができますし、日常の生活においては物を持つ機会は結構多くありますので、長時間の稼働にも耐えられるようになるというのがメリット。
前腕を鍛える効果
パワーボールで鍛えられるもう1つの部位としては、前腕の筋肉。
上でも少し触れたように、握力を鍛えること自体が前腕のトレーニングでもあるのですが、手首を回すことも前腕を鍛えるためには効果的な方法の1つになっています。(前腕を軽く掴んだ状態で手首を回すと筋肉が動いているのが分かる)
前腕を鍛えることのメリットとしては、やはり見た目への影響。
もちろん鍛えることによるパワーアップも大きなメリットではありますが、筋肉を鍛えるということの目的の1つとしてよりカッコいい、美しい身体になりたいというのは誰しもありますよね。
そういう意味で言えば前腕は比較的人目につく部位であることから、鍛えた効果を感じやすい部位でもあるということ。(結構自分で見る機会も多い)
男性であればたくましく、女性であればしなやかな前腕は自身の印象の1つとして十分な要素と言えるため、鍛える意味は大いにあります。
>>>前腕を太くするためにするべき4つのメニュー【細いと悩むなら】
パワーボールはサブのトレーニングとして優秀
パワーボールでのトレーニングは、メインに据えるというよりサブのメニューとして取り入れることがおすすめ。
サブで取り組む方がいい理由としては3つあって、以下の通りになっています。
- ケガのリスクが少ない
- より強度の高いトレーニンググッズがある
- 別のことをしながらでも使用できる
それぞれの理由を総合すると、パワーボールは最終的にメインとして使用することが難しいと言えます。
とはいえ、これらの理由からサブとして活用することは十分可能になっていますので、うまく併用しつつ取り組むことが大事ですね。
ケガのリスクが少ない
パワーボールの最大の長所は、ケガのリスクが少ないという点。
使用の流れからしても、ベアリングを回し手首を回転させるだけなのでよほど激しく手首を回転させたりしなければケガをすることはほぼありません。
筋力的に筋肉痛になることはあるかもしれませんが、重量のあるダンベルなどのように関節に負担がかかるということがあまりないのがパワーボールの良いところですね。
ハンドグリップやダンベルの方が負荷は強い
パワーボールの負荷に関しては、高強度というにはやや弱め。
色々なパワーボールを調べてみましたが多くの場合、負荷は15kg程度。
15kgくらいの負荷ということを考えた場合、単純に握る動作に関してはハンドグリップ、手首などを動かすことによる前腕のトレーニングについてはダンベルの方が高負荷になるケースも出てきますね。
しかしながらサブのメニューとして考えるのであれば、15kg程度の負荷は手頃なところとも考えることができますし、パワーボールの性質上握り続けることが必要になってくることから、瞬間的な筋力というよりは筋持久力を鍛えるのに適したグッズと考えることができます。
筋力をアップするならハンドグリップ、筋持久力をアップするならパワーボールといった使い分けをしていくことも1つの方法としてはありなのではないでしょうか。
別のことをしながら使うことができる
パワーボールは一度ベアリングを回転させてしまえば、あとは手首をクルクル回すだけの簡単なトレーニングです。
そのためテレビやYouTubeを見ながらクルクル、雑誌などを読みながらクルクルといった使い方も可能。
大抵のトレーニングというのはそれに集中して行う必要があることが多い中でも、ながらトレーニングができるというのは非常に大きなメリットと言えますよね。
私の場合を例に挙げると、どこかしらのトレーニングの後ストレッチを行なうことが多いため、ストレッチをしながらクルクル回すようにしています。
パワーボールを選ぶときの4つのポイント
パワーボールをいざ使うとなった場合、サクッと検索すると分かりますがその種類は様々。
全ての種類を見ると結構な数になるため、驚く方もいるかもしれません。
検索した中から実際に使うものを選んでいくわけですが、どうやって選ぶか?悩むところではありますが、ここでは選ぶ時に必ずチェックしておきたいポイントを4つに分けてまとめました。
- 巻き取りのタイプ
- 重さ
- サイズ感
- カウンターの有無
これらのポイントを選ぶ時にチェックすれば、あなたの相棒の1つになるパワーボールを見つけることができるようになるかと思いますので、参考にしてみてくださいね。
タイプは手巻きとオートスタートの2種類
まず1つ目のチェックポイントは巻き取り方法ですが、パワーボールには主に以下の2種類の巻き取り方法があります。
- 糸を使用した手巻き
- プルバックを利用したオートスタート
どちらにしても効果自体に大きな差はありませんが、扱う際の部分で大きく違いがあります。
手巻きのタイプは糸が付属しており、それを中央のベアリングに巻き付けて引き抜くことで回転させるタイプ。
引き抜くときに特別コツが必要なことはありませんが何度かトレーニングを繰り返す場合、糸を巻き取るのが若干面倒なのが難点。
現在だとオートスタートタイプの方が主流になっていることから、あまり種類が多くもありません。
もう1つの種類であるオートスタートタイプは、ベアリングの部分に矢印が書いてありその方向に指でグリグリ回して止まったところで指を離せば回転が始まるタイプ。
イメージとしてはチョロQ。後ろに引っ張って車を離すと前に進む車のおもちゃですね。(今の若い方は知らないかもしれませんが…)
糸を巻き取る必要がないことから、現在ではほとんどがこちらのタイプ。手巻きタイプに比べると圧倒的に種類が豊富で価格や形状も様々です。
私は両方使ったことがありますが、おすすめなのはやっぱりオートスタートタイプ。
単純な巻き取りの手間もあったりしますが、糸をなくしてしまったりするリスクがないのもいいところ。ちょっと価格に幅があるため選ぶ時に多少悩むかもしれませんが、残り3つのポイントと併せて選べばOKです。
重いものほど負荷が強い
2つ目のポイントはパワーボール自体の重さ。
ベアリングの回転によって負荷が変わるパワーボールですが、常に握った状態を維持しないといけないためパワーボール自体の重さも負荷に多少影響します。
大体200~300gくらいの間が多いですが、負荷をよりつけたいと考えるのであればなるべく重いものを用意するのがいいでしょうが、10g程度の差で極端に違いが出るとも考えにくいため、そこまで神経質に考える必要はないかもしれません。
ちなみに色々調べた中で一番重いタイプだと500gのモデルが存在しています。チタン製のタイプになっているため頑丈さも抜群でしょうけど、めっちゃ高いです…。(普通に1万円超えます)
手に収まるサイズ感
3つ目のポイントはサイズ感。
手のサイズは人それぞれですが、パワーボールの多くは直径7cmくらいが多めで重量のあるハイエンドモデルは9cmくらいのものもあるといったところ。
7cmというと案外小さく感じるかもしれませんが、持ってみると結構大きかったりするため最初は掴みづらいですが、握力がついてくると問題なくなってきます。
9cm程度のサイズになると、同じ回転数でもキツさが全く違ってくるため選ぶ時は見落とさないようにチェックしておきたいところですね。
カウンターの有無でモチベーションアップ
最後のポイントはカウンター機能。
この機能があることで、モデルにもよりますが回転数がどの程度なのかや最高回転数などをカウンターで表示してくれるため、負荷の強度を確認したり最高でどの程度まで回すことができるのかなどが一目で分かるようになっています。
使っていくにつれて現在どの程度の回転数なのかはわかってきたりもするため、後々必要がなくなる場合もありますが「ここまで回転数を上げることができた」などといったモチベーションの維持にも一役買ってくれるのもポイントですね。
デジタルのカウンターということもあって、電池が必要かと思いますが実際はそうではなく、ベアリングの回転によって電力を供給しているためなにもなくても回しているだけでカウンターの機能は使用が可能になっているのもありがたかったりします。
タイプ別パワーボールのおすすめ3選
パワーボールを選ぼうとチェックしてみるとわかりますが、結構色々なメーカーが取り扱いをしているため実際どのメーカーがいいのか結構悩むところではあります。
いくつか使ってみたり調べた結論としては、RPMというメーカーのパワーボールを選んでおけばOK。
その中でも今回はおすすめの3種類についてまとめました。
- 定番を選ぶなら:RPM Classic オートスタートタイプ
- 付加機能で選ぶなら:RPM Fusion Pro カウンター&LED発光モデル
- とにかく負荷の強いものなら:RPM Titan Autostart Pro メタルモデル
握力トレーニングを始めたばかりの方から、ある程度握力を鍛えている方まで対応できるようなモデルのみ集めていますので、上であげたポイントなどを踏まえてチェックしてみてください。
RPM Classic オートスタートタイプ
数あるパワーボールの中でも、超超超定番と言えるのがこのモデルで実質元祖と言っても過言ではありません。
タイプがオートスタートであること以外に特別な機能はついていませんが(カウンター付きもあります)、それゆえシンプルに握力を鍛えていきたいという方には鉄板。
回転数は18,000rpm、最大負荷が16kgと強度も十分なレベルです。
価格も今回紹介している中では一番手頃なので、いきなり高いのはちょっと…と考えている方ならこちらを選んでおけば十分ですよ。
RPM Fusion Pro カウンター&LED発光モデル
RPM Fusion Proは、基本となるパワーボールにカウンター機能とLEDの発光機能をつけたモデル。
カウンターで回転数を見て負荷を調整したり、LEDの発光で楽しみながらトレーニングすることが可能になっています。
最大回転数はClassicと同等の18000rpm、最大負荷も約16kgですが、追加の機能がいくつかあるだけでもちょっとモチベーションがアップ。
一人だけでなく家族や友人と遊びながら使うこともできるため、楽しくトレーニングを続けたい方にはおすすめのモデルですよ。
RPM Titan Autostart Pro メタルモデル
RPM Titan Autostart Pro メタルモデルは、RPMが展開しているパワーボールの中でもハイエンドクラスで史上最強のモデルになっています。
史上最強の名前にふさわしく、重さは圧巻の520g。最大回転数も一段と多く20,000rpmで最大負荷は45.4kgと他のパワーボールと比較しても群を抜いた強度。
単純に重さがあることもあって、低回転でも結構な負荷を感じることができそこそこ握力のある方でもかなり腕がパンパンになることは間違いなし。
初心者が扱うにはちょっと厳しいかもしれませんが、回転数を調整しつつ取り組むことで最も長く使っていくことのできるモデルと言えますね。
パワーボールは握力や前腕を鍛えるのに効果的
本記事ではパワーボールを使うことの効果や、選ぶ時のポイントなどについてまとめました。
- パワーボールは握力や前腕のトレーニングに使える
- タイプは手巻きとオートスタートの2種類
- メインとしてより、サブのトレーニングとして優秀
パワーボールは使ってみることで素手でトレーニングを行なうよりも、握力や前腕を鍛えるのに役立つグッズとなっています。
その効果は海外でもスポーツ選手やリハビリなどに活用されていることからも、折り紙つきといって差し支えないレベルではないでしょうか。
とはいえ、同じ使うにしてもしっかりと自分に合いそうなものを選ぶことが長く使用していくためのポイントであることも確かなので、ここまで読んでいただいた内容を参考に、パワーボールで手軽にトレーニングを始めてみてはいかがでしょうか。