スクワットで膝が痛いのはやり方に問題があるかも?【お尻が重要】

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先に結論
  • スクワットはお尻の筋肉が超重要
  • 正しいフォームのポイントは股関節の柔軟性

 

太ももを鍛えたかったり、ダイエットのためにスクワットを始めたはいいけど、なんだか膝が痛い…。

慢性的だったり極端な痛みがあるなら病院で診てもらうべきですが、トレーニングを始めてすぐの方はまずフォームの見直しをしていくほうがいいかもしれません。

というのも、スクワットはフォーム次第で膝への負荷のかかり方が全く違い、正しいフォームで行なうことで必要以上に膝に負担をかけなくてもよくなります。

本記事では、スクワット時の膝の痛みの原因とその対策についてまとめました。

スクワットで多少膝の痛みを感じている方や、まだ痛みはないけどちょっと心配…って方は自身のトレーニングフォームと照らし合わせながら読んでみていただければと思います。

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スクワットで膝が痛くなる3つの原因

スクワットで膝が痛くなる場合、原因として考えられるのは主に3点。

  1. 膝とつま先の向きが揃っていない
  2. 膝がつま先よりも前に出すぎている
  3. お尻の筋肉がうまく使えていない

前提として、これらの点をクリアしていても痛みが出る場合はあります。(バーベルなどで加重するなど、過負荷がかかっているとか…)

しかし、膝の痛みが出るリスクをなるべく減らそうと考えた場合、これら3つのポイントは最低限クリアしておきたいところ。

ここではそれぞれの原因について、もう少し掘り下げて解説していきます。

膝とつま先の向きが揃っていない

スクワットの動作の初めから終わりまで、つま先と膝の向きは揃えておくようにしましょう。

つま先と膝の向きが揃っていないと、膝から下は少しですがねじれている状態。そのままスクワットの動作で腰を下ろすと膝がねじれたまま負荷をかけることになります。

一回や二回の動作なら問題ないかもしれませんが、そのまま続けていると膝周りの腱や関節に負担がかかり続けてしまうので、いずれ痛みが出てくる可能性があるということですね。

これは日常生活でも言えることで、椅子に座った状態から立ち上がる時にあえてつま先を外側や内側に向けることはありません。単純に立ちにくいですし、実際にやってみると膝の変なところに力がかかるのがわかります。

そう考えると、より負荷のかかるスクワットで膝とつま先の向きを揃えない理由はないですよね。

変に力が加わってしまわないように、スタートの段階で膝とつま先の向きは揃えておくようにしましょう。

膝がつま先よりも前に出すぎている

スクワットで身体を下ろす際、膝はつま先よりも前に出すぎないようにしましょう。

トレーニングを始めたばかりの方に多いですが、普通にしゃがむイメージでスクワットをすると膝が前に出すぎてしまい、膝周りの腱が必要以上に引っ張られてしまいます。

そうならないように動作することが重要になってきますが、具体的にはお尻の下げ方がポイント。

一連の流れは後ほど解説しますが、しゃがむときにお尻が垂直に下りている場合は要注意ですよ…。

お尻の筋肉がうまく使えていない

スクワットは脚の筋肉だけでトレーニングするわけではなく、お尻の筋肉をフルに活用することがとても大事です。

お尻の筋肉が使えていないと脚だけで身体の上げ下げをしないといけなくなり、かなりの負担に。特に下ろした身体を上げるときにお尻と太ももの筋肉を連動させなければ、加重など負荷をアップすることが難しくなります。

初心者の間はイマイチ筋肉を使えている感覚がわかりにくいのが難点ではありますが、うまくお尻の筋肉を使えるようにならないと効果は半減しているといっても過言ではありません。

スクワットをこなしていく場合、膝の使い方と同様にチェックしておきたい部分ですね。

スクワットを正しくするために重要なのは股関節の使い方

スクワットで膝が痛くなる原因については分かっていただけたかと思いますが、実際に取り組む場合どのようにトレーニングしていくか、まだわかりにくいですよね。

注意点について解説する前に、スクワットの一連の流れについてまとめました。

▼スクワットの流れ▼

  1. 足を肩幅程度に開いて立ち、背筋は伸ばした状態に
  2. 太ももからつま先にかけての向きがそろった状態にしておく
  3. 背中を丸めないようにやや前傾しつつ、お尻を斜め後方に下ろす
  4. 太ももが床と水平になるところまで下ろしたら、1秒キープ
  5. お尻の筋肉に力を入れつつ、身体を上げて立ち上がる

始めのうちは10回程度でも十分キツいかもしれませんので、無理のない範囲でOK。自分の体重で強度が変わってきますので、もう上がらないってところまで繰り返す必要はありません。(次の日筋肉痛で立てなくなります…)

多少余力を残した状態でセットを終了して、30秒~1分程度のインターバルを挟みつつ3セットくらいをまずは目指してみるのがいいですね。

 

一連の流れの中で押さえておきたいポイントは主に3つ。

  • つま先の向きは膝と揃える
  • 身体を下げるときはお尻を引きながら下ろす
  • 立ち上がる時はお尻に意識を向ける

まずトレーニングを通してつま先の向きは膝の延長線上にあるようにしましょう。これは上で解説した通りですが膝を痛めないための対策となります。

スクワットには足幅を広げたり狭くしたりして行なうバリエーションがありますが、その際も膝同士の幅に合わせてつま先の向きは変えていく必要があります。(バランスを取るために足幅を広げてもつま先が前方に向いている場合があったりしますが、特につま先が前を向いているからバランスが取れるわけでもない)

 

身体を下ろすときは、お尻を斜め後ろに落としていくように動作していきます。

イメージとしては直立の状態から後ろにある椅子に座るような形になりますが、普通に椅子に座るときは割と背中が丸くなってしまいますので、背中は伸ばしたままを維持していきます。

そうすると脛が極端に前方に傾くことなく、床に対してほぼ垂直の状態を維持したまま身体を下ろしていくことができます。(脛が床と垂直=膝はつま先よりも前に出ない)

ここでポイントになるのは骨盤の向きで、お尻を後方に下ろしていくとどうしてもバランスを取るのが難しくなります。そのため身体はやや前傾状態になるのですが、身体を前に倒すというよりも骨盤を前に向けるように動かすことが重要になってきます。

骨盤が前に向いていないとかならず背中が丸くなってしまうため、鏡などで横から自分の姿を見てチェックするのがベスト。(腰が必要以上に沿っている必要はありませんが、お尻をやや突き出したような状態になっていればおおむね問題ないです)

割と股関節の柔軟性が必要になってきますので、トレーニング前に股関節を軽く回すなどのストレッチをしておくのも効果的ですよ。

 

立ち上がる時は、お尻の筋肉に力を入れるようにしていくようにします。

その際、椅子から立ち上がるようなイメージになると、どうしても背中が丸くなりがち。

椅子から立ち上がる時は前方に体重をかけて脚の力で身体を上げることがほとんどですが、スクワットの場合は前方に体重をかけると膝が前に出てしまうため、お尻に力を入れるのがコツ。

空気イスになっている状態から、まずお尻に力を入れて、そこから連動しつつ太ももに力を入れていくようなイメージです。

ここは正直なところ、感覚が掴みにくい部分になりますが続けていくにつれてうまく効かせることができるようになってきますので、まずはお尻に意識を向けることから始めてみてください。

 

ちょっと蛇足になりますが、腕、手はどうするのがいいのか?という質問を受けたことがあります。

バランスを取るために前方に伸ばしたり、クロスして肩に触れている状態にしたり…と、方法はいくつかあるのですが個人的には前にダランと下げておくのがやりやすいですかね。

肩甲骨は寄せつつ下げることで、背中が丸くならないように意識づけできるのも理由ですが、腕を下げたままスクワットをすると身体を下げた時に手が床につくので、そこを折り返す目安にしています。(大体太ももが床と水平になる辺りで手が床に触れる)

 

一連の流れに沿ってこれらのポイントを意識していくことで、太ももだけでなくお尻の筋肉にもアプローチができるのがスクワットの最大のメリット。

膝を痛めてトレーニングができないということにならないためにも、うまくリスクを回避できる方法で取り組んでいくようにしましょう。

スクワットで膝が痛い時はフォームをまず見直しましょう

本記事ではスクワットで膝が痛くなる原因と、一連の流れから注意すべきポイントについて解説しました。

まとめると…
  • スクワットはフォーム次第で膝への負担のかかり方に差がでる
  • なるべく関節に負荷をかけないよう、足全体の使い方や股関節の動かし方を意識する

 

ちょっと長くなってしまいましたが、これらのポイントを意識して一連の動作をするとしゃがむだけのシンプルな動作が、十分なトレーニングとして成立し膝へのリスクもなるべく抑えることが可能になります。

もちろん初めのうちは全てをスムーズにすることは難しいですが、丁寧に取り組むことで身体に動きを覚え込ませることができますし、下半身のトレーニングとしては鉄板となるメニューなので、ぜひ無理のない範囲から始めてみてください。

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