ダンベルプルオーバーは重量選びが超重要【効果やフォームを解説】

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先に結論
  • ダンベルプルオーバーにおける重量はプレス系種目の半分までがベター
  • 初心者の場合、プレス系種目の3分の1くらいまででも十分
  • 筋肉を直接大きくする効果よりも、柔軟性など補助的な役割がメイン

ダンベルプルオーバーは胸トレのメニューとしては割とポピュラーな部類に入る種目の1つ。

しかし、ダンベルプレスなどと同様に考えてしまうとケガをしてしまうかもしれません。

同じダンベルを使うトレーニングなのに、なぜ同様に考えてはいけないのか?

本記事ではダンベルプルオーバーで扱う重量に注目してプレス系・フライ系との違いから、ダンベルプルオーバーのフォームや効果についてまとめました。

ぜひ最後まで読んでみていただき、ダンベルプルオーバーに取り組む際の参考にしてみてください。

ダンベルプルオーバーでの重量はプレス系種目の半分までがベター

ダンベルプルオーバーの重量設定は、プレス系の種目の半分までにとどめるようにしましょう。

バーベルプレスをしている場合はバーベルで扱う重量の半分。ダンベルの場合はそれぞれの手にウエイトがある状態になるため、片方のダンベルの重さまでといった考え方になります。

これには様々な意見がありますが、ポイントとしては2つ。

  • プレス系・フライ系種目との動作方向の違い
  • 肩関節のみを動かすアイソレーション種目である

まずは1つ目のポイントである他の種目との動作方向の違いについて。(プレス系・フライ系の両方ができるのはダンベルのみなので、今回はダンベルでのトレーニングをベースに話を進めていきます)

トレーニングの際、身体に対してプレス系は前後、フライ系は左右にダンベルを動かします。

そして、ダンベルプルオーバーはといえば、身体に対して上下にダンベルを動かすトレーニング。

ここが非常に重要なポイントなのですが、胸の筋肉は縦に伸びていないんですよね。

胸筋は、胸の中心にある胸骨から肩の付け根までを横断するように伸びており、より収縮させて力を発揮させるには縦方向への動作には適していません。

そのため、プレス系やフライ系と比較しても高重量でのトレーニングは難しいということですね。

 

次に2つ目のポイントである、アイソレーション種目について。

そもそもアイソレーション種目がわからない方もいるかもしれませんので、簡単に解説。

  • 1つの関節のみを動作させて行うトレーニング:アイソレーション種目
  • 複数の関節を動作させて行うトレーニング:コンパウンド種目

ダンベルプルオーバーに関して言えば、動作の際に動かす関節というのは肩のみ。

肩を支点にダンベルを持った腕を動かしますが、肘は少し曲げた状態で固定しておくのが基本フォーム。

そのため、複数の関節を動かすコンパウンド種目ほど多くの筋肉が動員されないので、発揮できる力はどうしても少なくなります。

発揮できる力があまり大きくない状態で、重量のあるダンベルを使用すると効果が悪くなることに加えてケガのリスクが格段に上がってしまうのがネック。

トレーニングでケガをしてしまっては本末転倒なので、扱う重量については上げすぎないことが重要です。

ダンベルプルオーバーの効果は3つ!

ダンベルプルオーバーで得られるトレーニングの効果は主に3つあります。

これらの効果がダンベルプルオーバーを取り入れる最大のメリット。

それぞれの効果について、1つずつまとめてみました。

胸筋に縦の刺激を与える

ダンベルプルオーバーは体に対して縦にダンベルを動かすトレーニングになります。

縦にダンベルを動かすことで、胸の筋肉に対して縦の刺激を与えることが可能。

ダンベルプレスやダンベルフライは筋肉を収縮させることで胸を鍛えていきますが、それだけだと筋肉は慣れてきてしまいます。

ダンベルプルオーバーは主に筋肉にストレッチをかけることで鍛えていくので、筋肉に対して別の方向からアプローチをすることができるのがメリット。

筋肉は負荷に対して慣れてしまう性質がありますので、マンネリを防ぐという意味でも価値のあるトレーニングと言えますよね。

胸の筋肉に対して縦に刺激を与えつつ、ストレッチをかけることで鍛えていく。

胸の底上げに効果的

ダンベルプルオーバーで鍛えられる部位というのは、主に4か所。

  • 大胸筋(胸の前面に出ている筋肉)
  • 小胸筋(大胸筋の下に隠れている筋肉)
  • 広背筋(背中側のわきの下辺りの筋肉)
  • 上腕三頭筋(二の腕の裏側の筋肉)

これらの部位の中でも、他の種目に比べて小胸筋が鍛えられることがダンベルプルオーバーの最大の特徴。

小胸筋を鍛えることで、胸の土台となる部分が強化されるので胸全体の底上げにつながります。

盛り上がった胸筋を手に入れたい男性も、胸を強調したい女性にとっても、効果的なトレーニングになりますよ。

ダンベルプルオーバーは胸の土台作りに効果の高いトレーニング。

胸筋以外も鍛えられる

上で解説した部分と繰り返しになりますが、ダンベルプルオーバーは肩のみを動かす種目でありながら様々な筋肉を鍛えることのできる種目。

様々な部位をまとめて鍛えることのできるトレーニングというのはとても便利ですよね。

 

もちろん鍛えたい部位を重点的に鍛えるトレーニングも大事。

しかし、こういったまとめて鍛えることのできるトレーニングと組み合わせることでさらに効果を上乗せできるのが大きな魅力になります。

胸以外にも多くの筋肉を鍛えることのできる便利なメニュー。

ダンベルプルオーバーのフォームとコツ3つ!


2014年の動画ですが、一番わかりやすいと思います。

 

全ての筋トレに言えることですが、最も重要なことはフォームを崩さないということ。

フォームが崩れた筋トレには意味がないと言っても、過言ではないと私は考えています。

まずはダンベルプルオーバーの流れをしっかり覚えておきましょう。

▼ダンベルプルオーバーの流れ

  1. ダンベルを1つだけ持ち、ベンチに横になる。
  2. ダンベルのプレートの内側を手のひらで支えるようにして持ち、胸の前に持ち上げる。(両手で三角を作りその中にバーが通る感じです)
  3. 息を吸いながら頭の上を通るように、円を描くイメージで腕を下ろしていく。(伸びをするような態勢)
  4. 頭の少し後ろまでダンベルが来たら1秒ほど停止して、息を吐きながら同じ軌道でダンベルを持ち上げる。
  5. 胸の前まで持ち上げたら再び息を吸いながら下ろしていく
トレーニングを実践していくときに、気を付けておきたいコツは3つ。

それぞれのポイントを意識して取り組んでいきましょう。

肘の幅で効果のある部位が変わる

ダンベルプルオーバーは主に胸と背中に効果がありますが、どこで鍛え分けるかといえば肘の幅です。

具体的に言えば以下の通りになります。

  • 肘の幅を狭くすると胸(多少肘は曲げてもOK)
  • 肘の幅を広くすると背中(肘は伸ばしておく)

本記事では胸のトレーニングを重視していますので、肘の幅は狭くする方が効果的。

ダンベルを下ろすときに肘は多少曲げてもいいので、両肘を近づけて胸の筋肉をしっかり絞った状態で伸ばしていくようにしましょう。(ダンベルを上げた時は肘は伸ばす方が効果的です)

肘に意識を向けすぎて、胸が張れていないといったことがないように注意。

動作はゆっくり・メリハリを重視

ダンベルプルオーバーはストレッチを重視したトレーニング種目。

筋肉をしっかり伸ばし切ることで効果が最大化するので、動作はゆっくり行うことが望ましいと言えます。

加えて、ダンベルを頭側に下ろしたときにいったん停止してから胸側へ上げていくことで、動作にメリハリをつけることも重要なポイント。

 

回数を多めに行うトレーニングなので、焦ってしまうかもしれませんがそこはグッとこらえて、ゆっくり・メリハリを意識して取り組んでいくことがコツです。

ゆっくり・メリハリは筋トレ全体にいえる、基本のキ。

筋肉の伸展をしっかり感じ取る

上の解説と少し被る内容ですが、ダンベルを下ろしたときに胸筋ががしっかり伸びているのを意識することが重要です。

鍛えたい部分が伸びていないと意味がないトレーニングなので、「筋肉を伸ばす」ということに集中すると効果が出やすくなりますよ。

特にダンベルを下ろしたときに筋肉の伸展は最大になっているはずなので、そこで鍛えたいところに意識を向けることが大事ですね。

負荷は最大限かかっている状態になるので、ケガには気を付けながら取り組んでいきましょう。

収縮は他のメニューでカバーして、伸展を重視する。

初心者は重量をプレス系の3分の1程度にしても問題なし

ダンベルプルオーバーの重量設定はプレス系の半分までと解説しましたが、初心者の場合は更に重量を下げてプレス系の3分の1くらいでもOKです。

動作が他の種目と違うことであったり、ケガのリスクについては上で解説した通りですが、初心者の場合もっと根本的な理由が1つあります。

それは、プルオーバーはメインで取り組むべき種目ではないということ。

筋トレを始めて間もないレベルで考えた場合、取り組むべきはプルオーバーではありません。

もちろん効果がないわけではありませんが、まずはベースになる筋肉を鍛えていく必要があるためある程度負荷を強くできるプレス系や、胸筋をピンポイントで狙えるフライ系を中心に据えるべきなんですよね。

まずはしっかりと下地を作っておいて、メインとなる種目である程度の重量が扱えるようになってからプルオーバーに取り掛かっても遅くはなく、むしろメインで筋トレの効果が感じにくくなってきた頃合いで取り入れてもいいとも言えます。

したがって、過剰に負荷をかける必要もなく、胸筋をしっかり伸ばして柔軟性を高めるくらいのイメージで取り組めば問題はありませんので、扱う重量はプレス系の3分の1くらいで十分。

ストレッチくらいのイメージで取り組むのであれば、もっと重量を落として1kgや2kgでもいいくらいです。

ダンベルプルオーバーの重量と回数を実際に考えてみると…

ここまでの解説をもとに、ダンベルプルオーバーの重量を決めていく上での流れとしては以下の通りになります。

以上のポイントに注意しつつ、段階的に重量を調整していくのが結果的に効率よくトレーニングを進めていくコツになります。

それぞれもう少し掘り下げて解説してみます。

まずは5kgを目指してみる

初心者はまず5kgくらいを目指してみるのがベター。

プレス系種目の重量がある程度上がってくるまでは、実際に取り組む場合でもいきなり重量を上げる必要はありません。

1kgくらいから始めてゆっくり進めていきましょう。

メインとなるプレス系やフライ系の重量が上がってくるようであれば、次に解説する動作回数などと比較しつつ重量の変更を検討してみるのもいいですね。

重量変更は10~15回できてから

重量の変更は10~15回楽に出来るかが目安と考えてOK。

軽めの重量からはじめていき、フォームや動作について理解が深まってきたら段階的に負荷を上げていくのが効果的。

可変式ダンベルであれば多くは2.5kg刻みで重量が変更できるため、一気に重くしようとせず一段階ずつ重くしていくようにしましょう。

続けていくにつれて15回動作を繰り返してもきついと感じられなくなってきたら、改めて重量の調整をしていくようにすれば無駄がありませんね。

15回できるかどうか+プレス系、フライ系の重量に応じて重量変更を考えていく。

3セットくらいを基本に回数でボリュームをもたせる

ダンベルプルオーバーのセット数は、3セットを基本にして全体のボリュームを維持できるようにするのがポイント。

トレーニングボリュームについてですが、簡単に言えば一週間の総重量がどれくらいか?を考えていきます。

一週間でトレーニングできる日にちというのは休息日を考えると一種目2~3日がほとんど。(毎日同じトレーニングしかしないのは、筋肉の成長を阻害するので休息は大事です)

一週間のうちトレーニングする日数が決まっているということは、扱う重量が軽くなるほどボリューム(総重量)が減るということ。

それを補うためには、セット数はある程度確保しておく必要があります。

最低でも3セットしておけば、週3日トレーニングすれば9セット、一回5セットで組めば週3日で15セット組める計算になります。

重量は軽めだからこそ、セット数で調整をしていくということが重要になってくるのでしっかり意識していくのが効果的。

一日ではなく一週間単位でトレーニングのボリュームを考える

 

筋肉の動員を最大化するという点に関しても3セットくらいのトレーニングはしておく方がベター。

筋肉は一回の運動で全てを使用するわけではなく、一部のみを用いて力を生み出します。

力を使った筋肉は休息に入り、次の運動ではまた別の筋肉が力を生み出すといった形。

そうやって運動を繰り返すことで、筋肉をどんどん動員して疲労させることで大きくするための下地が出来上がります。

もちろん、ダンベルプルオーバーだけをすることは基本的にありませんので、他の胸トレのメニューで負荷をかけている場合は3セットにこだわらず、無理のない範囲で取り組めばOKですよ。

全体の回数を増やすことで、筋肉をしっかり追い込む。

ダンベルプルオーバーは重量設定が非常に重要

本記事ではダンベルプルオーバーの重量設定の考え方やフォームとその効果について解説しました。

まとめると…
  • ダンベルプルオーバーの重量上限はプレス系種目の半分
  • 筋力の向上よりも柔軟性の向上に重きをおいて取り組む方が効果的
  • 胸だけでなく背中や二の腕にも効果がある
  • メインに据えるべきはプレス系やフライ系の種目

ダンベルプルオーバーはプレス系やフライ系の種目と比べると、筋力向上や筋肥大に効果が高いとは言えません。

しかしながら補助的に取り入れることで、間接的にメインのトレーニングであるプレス系・フライ系の効果を高めてくれる役割もあるため、取り入れる価値は十分にあります。

初めのうちはそれほど重要ではないかもしれませんが、トレーニングを積み重ねていくにつれて必要性の出てくるトレーニングとも言えますので、少しずつ取り入れてメインのトレーニングの効果を最大化できるようにしていきましょう。

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