- ダンベルプルオーバーで鍛えられる部位は4ヶ所
- 胸の筋肉に縦の刺激を与えることが一番の目的
- 高重量で行うよりまずは5kgくらいができるように始める
ダンベルプレスやダンベルフライなど、胸を鍛えるダンベルトレーニングは色々あります。
それらを続けているとありがちなのが筋肉肥大の停滞。
トレーニングは続けているのに、筋肉が大きくならないのは精神的にも辛いですよね。
そんなときにとり入れていきたいのが、ダンベルプルオーバーです。
なぜならダンベルプルオーバーには、ダンベルプレスやダンベルフライなどとは違う、新たな効果を得ることができるから。
今回の記事ではダンベルプルオーバーで得られる効果や、実際の重量設定やフォームについて解説していきます。
この記事を読んでトレーニングを実践していただければ、停滞気味だった胸筋の成長をもう一段階加速させることができますよ!
ダンベルプルオーバーの効果は3つ!
ダンベルプルオーバーで得られるトレーニングの効果は主に3つあります。
これらの効果について知っておくことでダンベルプルオーバーの効果をより詳しく知ることができますよ。
胸筋に縦の刺激を与える
ダンベルプルオーバーは体に対して縦にダンベルを動かすトレーニングになります。
縦にダンベルを動かすことで、胸の筋肉に対して縦の刺激を与えることが可能。
ダンベルプレスやダンベルフライは筋肉を収縮させることで胸を鍛えていきますが、それだけだと筋肉は慣れてきてしまいます。
ダンベルプルオーバーは主に筋肉にストレッチをかけることで鍛えていくので、筋肉に対して別の方向からアプローチをすることができるのがメリット。
筋肉は負荷に対して慣れてしまう性質がありますので、マンネリを防ぐという意味でも価値のあるトレーニングと言えますよね。
胸の底上げに効果的
ダンベルプルオーバーで鍛えられる部位というのは、主に4か所。
- 大胸筋(胸の前面に出ている筋肉)
- 小胸筋(大胸筋の下に隠れている筋肉)
- 広背筋(背中側のわきの下辺りの筋肉)
- 上腕三頭筋(二の腕の裏側の筋肉)
これらの部位の中でも、他の種目に比べて小胸筋が鍛えられることがダンベルプルオーバーの最大の特徴。
小胸筋を鍛えることで、胸の土台となる部分が強化されるので胸全体の底上げにつながります。
盛り上がった胸筋を手に入れたい男性も、バストアップをしたい女性にとっても、効果的なトレーニングになりますよ。
胸筋以外も鍛えられる
上で解説した部分と繰り返しになりますが、ダンベルプルオーバーは肩のみを動かす種目でありながら様々な筋肉を鍛えることのできる種目。
様々な部位をまとめて鍛えることのできるトレーニングというのはとても便利ですよね。
もちろん鍛えたい部位を重点的に鍛えるトレーニングも大事。
しかし、こういったまとめて鍛えることのできるトレーニングと組み合わせることでさらに効果を上乗せできるのが大きな魅力になります。
ダンベルプルオーバーの重量・回数はこう決める!
ダンベルプルオーバーはあまり高重量で行わない方がいいです。
理由としては、ストレッチ種目なので重量をあげるより適切なフォームで鍛える方が効果的なため。
筋トレの重量を決めていく上での流れとしては以下の通りになります。
以上のポイントに注意しつつ、少しずつ重量を増やしていくのが効率的なので、段階的に重量を調整していきましょう。
まずは5kgを目指してみる
フォームについてはのちほど解説しますが、ダンベルプルオーバーは両手でダンベルを持つため意外と高重量でできると思われがち。
しかし、初心者は5kgくらいを目指してみるのがベター。
なぜならダンベルプルオーバーで動かす関節は、多少の動きをのぞけば肩のみで、筋肉を伸ばすことを重視したトレーニングと言えます。
1つの関節しか動かさないということは、あまり大きな力は生み出せないんですよね。
重量が増えるほど関節への負荷も増えてしまうので、最初は意図的に軽めの重量から取り組む方がいいですよ。
目標は10~15回できる重量に
最終的な目標としては、10~15回できついと感じるくらいの重量まで上げていければOK。
軽めの重量からはじめていき、フォームや動作について理解が深まってきたら段階的に負荷を上げていくのが効果的。
ダンベルであれば多くは2.5kg刻みで重量が変更できるため、一気に重くしようとせず一段階ずつ重くしていくようにしましょう。
続けていくにつれて15回してもきついと感じられなくなってきたら、改めて重量の調整をしていくようにすれば無駄がありませんね。
5セットは頑張ろう
ダンベルプルオーバーのセット数は、最低でも3セット、理想をいえば5セットは行いたいところ。
理由は似たような感じですが主に2つ。
- トレーニングボリュームを重視するため
- 筋肉の動員を最大化するため
まず、トレーニングボリュームについてですが、簡単に言えば一週間の総重量がどれくらいか?を考えていきます。
詳しいことはまた記事にしますが、一週間でトレーニングできる日にちというのは休息日を考えると一種目2~3日がほとんど。(毎日同じトレーニングしかしないのは、筋肉の成長を阻害するので休息は大事です)
一週間のうちトレーニングする日数が決まっているということは、扱う重量が軽くなるほどボリューム(総重量)が減るということ。
それを補うためには、セット数はある程度確保しておく必要があります。
最低でも3セットしておけば、週3日トレーニングすれば9セット、一回5セットで組めば週3日で15セット組める計算になります。
重量は軽めだからこそ、セット数で調整をしていくということが重要になってくるのでしっかり意識していくのが効果的。
もうひとつは筋肉の動員を最大化するためです。
筋肉は一回の運動で全てを使用するわけではなく、一部のみを用いて力を生み出します。
力を使った筋肉は休息に入り、次の運動ではまた別の筋肉が力を生み出すといった形。
そうやって運動を繰り返すことで、筋肉をどんどん動員して疲労させることで大きくするための下地が出来上がります。
上のセット数にも通じる話ですが、セット数を増やして筋肉をフルに活動させることが大きくたくましい筋肉を作るためには重要です。
ダンベルプルオーバーのフォームとコツ3つ!
2014年の動画ですが、一番わかりやすいと思います。
全ての筋トレに言えることですが、最も重要なことはフォームを崩さないということ。
フォームが崩れた筋トレには意味がないと言っても、過言ではないと私は考えています。
まずはダンベルプルオーバーの流れをしっかり覚えておきましょう。
- ダンベルを1つだけ持ち、ベンチに横になる。
- ダンベルのプレートの内側を手のひらで支えるようにして持ち、胸の前に持ち上げる。(両手で三角を作りその中にバーが通る感じです)
- 息を吸いながら頭の上を通るように、円を描くイメージで腕を下ろしていく。(伸びをするような態勢)
- 頭の少し後ろまでダンベルが来たら1秒ほど停止して、息を吐きながら同じ軌道でダンベルを持ち上げる。
- 胸の前まで持ち上げたら再び息を吸いながら下ろしていく
それぞれのポイントを意識して取り組んでいきましょう。
肘の幅で効果のある部位が変わる
ダンベルプルオーバーは主に胸と背中に効果がありますが、どこで鍛え分けるかといえば肘の幅です。
具体的に言えば以下の通りになります。
- 肘の幅を狭くすると胸(多少肘は曲げてもOK)
- 肘の幅を広くすると背中(肘は伸ばしておく)
本記事では胸のトレーニングを重視していますので、肘の幅は狭くする方が効果的。
ダンベルを下ろすときに肘は多少曲げてもいいので、両肘を近づけて胸の筋肉をしっかり絞った状態で伸ばしていくようにしましょう。(ダンベルを上げた時は肘は伸ばす方が効果的です)
動作はゆっくり・メリハリを重視
ダンベルプルオーバーはストレッチを重視したトレーニング種目。
筋肉をしっかり伸ばし切ることで効果が最大化するので、動作はゆっくり行うことが望ましいと言えます。
加えて、ダンベルを頭側に下ろしたときにいったん停止してから胸側へ上げていくことで、動作にメリハリをつけることも重要なポイント。
回数を多めに行うトレーニングなので、焦ってしまうかもしれませんがそこはグッとこらえて、ゆっくり・メリハリを意識して取り組んでいくことがコツです。
筋肉の伸展をしっかり感じ取る
上の解説と少し被る内容ですが、ダンベルを下ろしたときに胸筋ががしっかり伸びているのを意識することが重要です。
鍛えたい部分が伸びていないと意味がないトレーニングなので、「筋肉を伸ばす」ということに集中すると効果が出やすくなりますよ。
特にダンベルを下ろしたときに筋肉の伸展は最大になっているはずなので、そこで鍛えたいところに意識を向けることが大事ですね。
負荷は最大限かかっている状態になるので、ケガには気を付けながら取り組んでいきましょう。
ダンベルプルオーバーで効果的に胸筋を鍛えていきましょう
今回の記事ではダンベルプルオーバーの効果や重量設定、フォームについて解説しました。
- ダンベルプルオーバーは胸に縦の刺激を与える
- 胸だけでなく背中や二の腕にも効果あり
- 初心者がはじめるときは5kgを目標に
- 鍛えたい筋肉を伸ばすことを意識する
ダンベルプルオーバーは、他の種目にはない新しい刺激を筋肉に加えることができる優秀なトレーニングです。
ぜひ日々のトレーニングに取り入れていただき、より理想的な胸筋を作り上げてください。
加えて、トレーニングをしながら筋肉のもとになるタンパク質をしっかりと摂ることも欠かせません。
手軽にタンパク質が摂れるプロテインは、おすすめのホエイプロテイン比較ランキングにてまとめていますので、あわせて参考にしてみてください。