ダンベルベンチプレスのフォームについて知りたい。何回くらいトレーニングすればいいの?
そんな疑問にお答えします。
この記事を書いている私は、筋トレ歴4年目。
ダンベルでのトレーニングは2年以上になります。
ダンベルを使用した筋トレの種目は数あれど、やはり人気の高いのがダンベルベンチプレス。
手軽な低重量から、ガッツリ高重量まで長く取り組むことのできる優秀なトレーニング種目です。
しかし筋トレを始めたばかりの方にとっては、そもそもどうやってトレーニングすればいいの?って話ですよね。
とりあえずやってみたはいいけど怪我したら怖いし…、とかね。
今回の記事では、ダンベルでの筋トレを始めた、もしくは始めようと思っている方に向けてダンベルベンチプレスのフォームや注意点などについて解説していきます。
この記事を読んでいただければダンベルベンチプレスの流れ・メニューの組み方がわかるようになりますので、ぜひ最後までお付き合いください。
→ダンベル一つで胸筋は鍛えられる!【基本メニューを筋トレ歴4年目が解説】
ダンベルベンチプレスのフォームと注意点
最初にダンベルベンチプレスの一連の流れについてお伝えします。
- ダンベルを持ち、ベンチに仰向けに寝転がる
- ダンベルを胸の前に持ち上げて、体の正面に構える
- 胸の横にダンベルが来るようにゆっくり下ろす
- ダンベルを胴体の辺りまで下ろしたら、ダンベルを持ち上げる
- 2~4を繰り返す
これだけ?って思いますよね。
動作の流れに限って言えば、これだけ。
しかし筋トレ全般において一番重要なことはフォームが第一ということ。
どれだけ重いものを扱えていても、フォームが崩れてしまっていては効果はなく、逆にそこまで重量が重くなくてもフォームがしっかりしていれば負荷を筋肉に伝えることはできる。
もちろん筋肉を効果的に大きくしたいといった目的があれば必然的に重量は必要になりますが、フォームが整っていない状態で必要以上の重量を扱うことは危険も伴いますので、その点はしっかり覚えておきましょう。
本題のダンベルプレスのフォームと注意点についてですが、上の流れにそって解説します。
上の一連の流れとこれらのポイントを知っておくことで、効果を最大限にしつつケガも防止できるようになりますよ。
スタートポジションが最重要!
[1,ダンベルを持ち、ベンチに寝転がる]と、[2,ダンベルを胸の前に持ち上げて体の正面に構える]の部分について。
スタートポジションに入るときですが、気を付けるべき点は3つ。
- 足は床を押すように支える
- ダンベルの向きは手の甲が頭側か、やや外側を向くハの字
- 肩甲骨を閉じて、腰を少し浮かせてアーチを作る
まず必要な重量のダンベルを両手に持ち、ベンチに仰向けに横になります。
横になったら、足で床を押すように支えて、腕を体の前方に伸ばして正面にダンベルが来るようにします。
(横になると同時に腕を伸ばしてダンベルを正面に持ってくる方法もありますので後述します)
ダンベルの向きは手の甲が頭側を向くような状態か、やや外側を向くハの字の状態であればOK。
ダンベルを正面に構えたら、肩甲骨を閉じ、腰を少しそってベンチとの間に隙間が空くようにします。
閉じた肩甲骨とお尻で体を支えるような状態ですね。
(ベンチに背中がベターっとくっついてると、胸に負荷が乗りにくいのでここはしっかり意識しましょう)
肩甲骨を開くと肩が上がる人が多いですが、肩は下げるように意識します。
慣れないうちは難しいのですが、真後ろに肩甲骨を開くというよりは、やや斜め下方向に開くようにすると肩は上がりにくくなります。
私の感覚で言えば、胸を前に出すというよりはみぞおちを前に出すようにするとやりやすいですね。
最後に肘を軽く曲げて、ダンベルの重みが胸に乗っている感じがあればOK。(筋肉が少ないと感覚がつかみにくいかもしれません)
ここまでくればスタートポジションは完成ですが、胸を張った状態・腰を少し浮かせた状態はトレーニング終了まで維持する必要があります。
姿勢を維持できるかどうかで筋トレの効果も大きく変わってきますので、意識を切らさないようにしていきましょう。
✔オン・ザ・ニーについてダンベルの重量が増えてくると、横になった後でダンベルを胸の前に持ち上げることが難しくなります。
そんなときに活用したいのがオン・ザ・ニーというテクニック。
やり方としては、体を横に倒す前にダンベルを太ももの膝側に乗せて、寝転がると同時に膝を持ち上げてダンベルを一気に上に運びます。
これによって、腕だけで上げるのが難しい重さのダンベルも一息でスタートポジションのところまで持っていくことができますので、必ず覚えておきたいテクニック。
ダンベルを下ろすときは脇の開きと前腕の向きを意識する!
[3.胸の横にダンベルが来るようにゆっくり下ろす]の部分の解説。
スタートポジションについたら、ダンベルを下ろしていきますが注意点は3つ。
- 脇の開きはおよそ60度にする
- 前腕が床と垂直になっている状態を維持する
- 手首は寝かさないようにする
スタートポジションが作れたら、ダンベルをゆっくりと体の方に下ろしていきます。
この時、脇の開いている角度は60度くらいを目安にしましょう。
脇を閉じすぎていると胸に負荷が乗らず、上腕三頭筋(二の腕の裏側)に多く負荷が乗りますし、脇が開きすぎていると肩への負荷が多くなり、胸を鍛える前に肩への疲労が溜まっていってしまいます。
次に肘の角度ですが、前腕(腕の中で肘から手首まで)が床に対して垂直になっている状態を維持してください。
この部分が傾いていると腕への負荷が強くなるのと、関節への負担が増えるのでケガの原因になります。
最後に手首は寝かさず立てておくようにします。
肘と同じく関節の保護のためですが、手首の関節は肘よりも細いため可能であればリストラップといった巻き付けて手首を固めるグッズがあるのが望ましいですね。
すぐに用意できないけどトレーニングはしたい!といった場合は、ダンベルのグリップの置く位置を親指の付け根にしておくことで手首を立たせやすくなります。
(親指以外の四指の付け根に乗せると、手首が甲側に倒れますのでやめておく方がいいです)
ダンベルの上げ方で効果は全然違う!
[4.ダンベルを胴体の辺りまで下ろしたら、ダンベルを持ち上げる]の部分の解説です。
ダンベルを胴体の横くらいまで下ろしたら、次はダンベルを押し上げていきます。
ここでの注意点は2つ。
- ダンベルは胸の中央に向かって押し上げる
- 肩を体より前に出さない
ダンベルを押し上げるときは、胸の中央に向かって押し上げるようにしてください。
理由としては2つあって、胸の内側を刺激することができるということと、胸の筋肉を最大限収縮させることができるため。
下ろしたダンベルを真っすぐ押し上げても胸に刺激は入るのですが、真っすぐだと負荷はやや外側に向かってしまい胸の内側への刺激は入りにくくなります。
胸の中央までしっかり鍛えることで、きれいな大胸筋を作り上げることができるというのが1つ。
筋肉の収縮を最大化するという点については、「起始」と「停止」という筋肉の考え方に基づくのですが説明しだすと長くなるので割愛しますが、簡単に言えば起始と停止が最も近づいたときに筋肉は最大収縮するということです。
今回の胸の筋肉であれば、起始は胸の中央、停止は肩の下(脇の辺り)になるため、その二点が近づくようにするために、ダンベルを中央側にあげるわけですね。
縦方向に関しても、頭側やお腹側に押し上げると、刺激の入る場所が変わってしまうため、目安としては両乳首の間くらいにダンベルが来るようにすればOKです。
次に、肩を体より前に出さないようにしましょう。
肩甲骨がしっかり閉じた状態を維持できていれば、仮に肩が前に出ていたとしても少しだけになるので問題ないです。
しかし上げるときの勢いで肩甲骨が開いてしまい、そのまま肩ごと前に押し出してしまうと肩へ負荷が多く乗ってしまうため、肩を痛める原因に。
そのまま続けると、胸には負荷が乗らず肩ばかり鍛えている状態になるため、肩の疲労感で続けることが難しくなってしまうので効果激減です。
スタートポジションの姿勢が維持できていれば起こらないことだとは思いますので、しっかり意識しておくようにすれば大丈夫ですよ。
終わるときも集中は切らさないように!
ダンベルの上下を繰り返して、トレーニングが完了したら最後は座った状態に姿勢を戻しますが、ここでも気を付けておきたい点があります。
- 戻すときは足をうまく利用する
- バランスを崩さないようにする
まず、座った状態に戻すときに上半身の力だけで戻そうと思うと、ダンベルを持ったままの場合そこそこ腹筋が必要になります。
腹筋が強くて普通に体が起こせるならいいのですが、難しい場合はスタートポジションが最重要!にて解説したオン・ザ・ニーの逆の動きを取り入れてください。
具体的には膝を曲げたまま脚を上げてダンベルを脚に乗せるようにくっつけたら、脚を戻す反動で起き上がるような形です。
ダンベルを脚に乗せておけば、ある程度体が起きた時にダンベルの重みが脚側に移るので体を起こしやすくなります。
間違えても体が横になった状態のままダンベルを下に下ろすのはやめておきましょう。
肩が必要以上に後ろに引っ張られて、腱を痛めたりします。
バランスについては、ダンベルを持っている以上変な方向に重さがかかってしまうと転倒したりそれに伴ってケガをしたりする原因になります。
ダンベルを落としたりした場合、下手をすると骨折したりすることもあるので、筋トレで疲労はたまっていると思いますが細心の注意を払ってトレーニングを終えるように気を付けてくださいね。
ダンベルベンチプレスの重量・回数・セットの組み方
ダンベルベンチプレスの重量設定・回数・セットについてはいくつかの考え方があります。
これらを参考にあなた自身の適正なメニューを組んでいきましょう。
初心者なら5kgか10kgを基準に
重量については、始めたばかりであれば5kgくらいからでも十分です。
男性であれば10kgくらいは普通に上げられそうですが、フォームが維持できない可能性がありますので。
むしろ初めはフォームを固めることが最優先なので、姿勢を維持することの方に集中する方がいいです。
フォームが出来上がれば、軽めの重量でもそれなりに負荷はかかりますから。
あとは筋肉の疲労度に応じて重量を少しずつ上げていけばOK。
筋肉痛や翌日の筋肉の張り具合などを意識して、重量は決めるようにしていくと無駄が少ないですね。
回数・セット・頻度はどうするべき?
回数・セットについては筋肉をどう鍛えたいかによって変わってきます。
一般的には以下の通りで鍛え分け。
- 筋力を増やしたい(パワーを上げたい)なら4~6回程度上げられる重量
- 筋肉を大きくしたい(太くしたい)なら8~12回程度上げられる重量
- 筋肉を長持ちさせたい(持久力をつけたい)なら15回程度上げられる重量
セットは3セットを基本に、他の部位との兼ね合いで増やしたり減らしたりします。
頻度は週2~3回取り入れる場合が多いため、週2回であれば3セットよりも増やして5セットとか、週3回なら3セットでいいとか、そんな感じで。
重要なのは一週間で合計何セットしたかなので、一日のトレーニングメニューは簡単にでも控えておく方がわかりやすいですよ。
(トレーニングボリュームという考え方ですが、詳しくは割愛します)
ダンベルベンチプレスのバリエーションでさらに胸を鍛える!
ダンベルベンチプレスにはいくつかのバリエーションがあり、それらを組み合わせることで胸の筋肉でも様々な部分にアプローチをすることが可能になります。
通常のダンベルベンチプレスだと胸の中部(乳首の上辺り)をメインに鍛えることができますが、そのほかのバリエーションとしてはこんな感じ。
トレーニングのバリエーションを増やして、さらに胸の筋肉を鍛えていきましょう!
インクラインベンチプレスで胸の上部を鍛える
インクラインベンチプレスは、ベンチの背もたれを起こすことで頭を少し高くした状態で行うトレーニング。
頭が高くなる角度にすることで、ダンベルを押し出す方向が胸の斜め上方向になります。
斜め上に押し出すことで胸の上部(鎖骨の下辺り)の筋肉を刺激することができるので、胸に高さを出すことが出来るように。
盛り上がった胸筋を作りたい人は取り入れるべきトレーニングの1つですね。
デクラインベンチプレスで胸の下部を鍛える
デクラインベンチプレスはインクラインとは逆に背もたれを水平よりも下にさげて、頭が腰よりも下にくるようにして行うトレーニング。
頭が下になることで、ダンベルを押し出す方向が腰側に向かうようになります。
斜め下に押し出すことで胸の下部(みぞおちの横辺り)の筋肉を刺激して、胸の輪郭を作り出していきます。
胸とお腹の境目にメリハリがつくようになるので、胸の形を整えたい時に取り組んでいくといいですよ。
ベンチがなくてもできる?床で行うフロアダンベルプレス
ここまでダンベルベンチプレスについて書いてきましたが、そもそもベンチがないよって人も初心者さんの中にはいると思います。
効率よく鍛えるのであればベンチはやはり欲しいところではありますが、ベンチを用意するまでの間は床でダンベルプレスをするフロアダンベルプレスを取り入れましょう。
フロアダンベルプレスのポイントは、肩甲骨の間に高さの出せるものをかませることです。
フロアダンベルプレスの一番の弱点は、ダンベルを下ろしたときに肘が床に当たってしまう事による可動域の狭さなので、胴を少し高くしてあげるわけですね。
例えば座布団を折りたたんだものなどを縦にして背骨に沿っておいてあげることで、少しですが高さを出すことができるようになります。
あとは高重量は難しいですが、バランスボールなども使えます。
肩甲骨の辺りにバランスボールが来るようにして、足でバランスを取りつつダンベルプレスをしていきます。
私もベンチを手に入れるまではバランスボールでダンベルプレスをしてましたね。
重量が重いとオン・ザ・ニーが出来ないこととベンチのように頭を支えることができないので、首に力が入りやすくあまり長く姿勢が保持できないのが弱点ですが。
もしバランスボールはあるって人は、軽めの重量で試してみてもいいと思います。
ダンベルベンチプレスのフォームを極めて、立体的な胸を作り出そう!
今回の記事では、ダンベルベンチプレスのフォームや回数の決め方などについて解説しました。
ダンベルベンチプレスはダンベルとベンチさえあれば、家でできる胸のトレーニングの中でも最適なメニューの1つです。
まずはしっかりフォームを固めていただき、胸を鍛えていただければと思います。
→可変式ダンベルのおすすめランキング【筋トレ歴4年目がガチで選びました】
それでは、あなたの筋トレライフがより良いものになることを願っています。