- 力こぶを硬くするために鍛えるのは上腕二頭筋
- 上腕二頭筋は長頭と短頭の2つに分かれている
- 上腕二頭筋を鍛えるならダンベルが最適
腕をたくましくしたいと考えて触ってみるも、なんだかプヨプヨ…。
筋トレの目的の一つとして、バッキバキの腕をつくりたいと考える人は結構多いですが、力こぶを作るのであればダンベルで上腕二頭筋を鍛えるのがベストです。
今回はたくましい力こぶを作るために、ダンベルで上腕二頭筋を鍛えるメニューについて解説しています。
バッキバキまで考えている方でなくとも、プヨプヨの力こぶに悩んでおり硬くしていきたいと考えている方は参考にしてみてください。
力こぶは1つの筋肉ではない。上腕二頭筋の考え方
上腕二頭筋は一般的に力こぶと呼ばれる部分になっていますが、割と勘違いされているのが一束で構成されているということ。
実際のところ、上腕二頭筋というのは上から見て2つの束で構成されています。
- 内側に位置する長頭
- 外側に位置する短頭
トレーニングを始めたばかりであれば、どちらもある程度まで鍛えられていくものではありますが、最終的な目標というかイメージによっては長頭か短頭のどちらかにフォーカスしていくことも必要になるということもあると考えておけばOK。
それぞれが上腕二頭筋の状態にどう影響するかというと、以下の通りです。
- 長頭は力こぶの盛り上がり
- 短頭は力こぶの幅
そのため、「ボコッと力こぶを出したい」と考えるなら長頭、「モリっとボリュームを出したい」のであれば短頭を鍛えるといった感じで、鍛え分けていく感じですね。
次の項で紹介するトレーニングメニューで、どちらをメインとして鍛えていくのかについても解説していきます。
柔らかい力こぶを硬くする、ダンベルでの上腕二頭筋の筋トレメニュー
上腕二頭筋を鍛えるメニューはいくつかありますが、基本的にはダンベルを使用することが望ましいです。
理由については後ほどまとめているので、そちらもあわせて読んでいただければと思いますが、ここでは上腕二頭筋を効率よく鍛えるためにダンベルを使用したトレーニング4種について解説していきます。
▼ダンベルでの上腕二頭筋の筋トレメニュー▼
- まずは基本から。ダンベルカール
- 新たな刺激を加える。ハンマーカール
- 徹底的に鍛えぬくなら。コンセントレーションカール
- コツを掴んで強度アップ。ドラッグカール
腕のトレーニングとして時間をしっかり取れるのであれば、一通り取り組んでもいいですし、他の部位との兼ね合いもあるのであれば紹介する中からいくつかチョイスするのでも大丈夫。
ダンベルカールで基本を覚える
ダンベルカールは上腕二頭筋を鍛える上で、一番行うことが多いメニュー。
主に短頭への刺激が大きく、基礎中の基礎とも言えるためこの種目で基本的な動作の流れを覚えておくのがいいでしょう。
▼ダンベルカールの流れ▼
- ダンベルを両手に持ち、足を肩幅くらいに広げて立つ。
- 背筋は伸ばして、上半身がグラグラしないようにする。
- 手のひらが上を向くようにダンベルを少し前に出し、肘の位置を固定する。
- 片方の腕を曲げて、息を吐きながらダンベルを肩の前まで持ち上げる。
- 上げきったら一拍おいて、息を吸いつつゆっくり下ろす。
- 反対の腕も同じように動作する。
左右8回~12回できる重量で、インターバルは1分程度。
3セットを目安に取り組んでいきましょう。
慣れてくれば、片方を下ろすタイミングで反対の腕を上げていく方法でも大丈夫ですよ。
1セット目は特に問題なくできると思いますが、2セット、3セットと繰り返していくにつれてだんだんと上げるのが辛くなります。
キツイですが、「顔は下げずに視線は正面」を常に意識して行うように頑張りましょう。
▼手首のひねりでもう一段階負荷をかける!
最大限負荷をかけるのであれば、肩の前にダンベルを上げた時に少しだけ手のひらが外側に向くようにしましょう。
肘を曲げる動作に加えて、外側へのひねりが加わることで、更に短頭への負荷をかけることができます。(あまり大きくひねると手首のケガの原因になるので、30度くらいでOKです)
ハンマーカールで新しい刺激を加える
ハンマーカールは動作自体はダンベルカールと同じですが、手のひらが上に向く形ではなくダンベルを縦に持って動作します。
ダンベルを縦にして持ち上げることで長頭が鍛えられるため、力こぶにより高さが欲しい方は確実に取り入れたいメニュー。
流れや回数についてはダンベルカールの説明と同じなので割愛しますが、ダンベルを縦に持つためダンベルカールと同じ重量では握力がもたなくなることも。
握力が足りなくてしっかりトレーニングできないのはもったいないので、少し重量を落として回数をこなすか、パワーグリップで握力の補助をしていくとしっかり追い込むことができますよ。
>>>パワーグリップおすすめ5選を徹底比較!【選び方や使い方も解説】
▶インクライン状態でさらに負荷を
ダンベルカールとハンマーカールは、インクラインベンチ(背もたれが斜めになったベンチ)と併用することで負荷のかけ方を変えることができます。
上半身が後ろに傾いた状態でトレーニングすると、重力のかかる方向が変わるため通常のメニューよりも負荷のかかる時間が伸びるため。
通常のダンベルカールやハンマーカールに慣れてきたら、ベンチを使用してのインクライントレーニングにもチャレンジしてみましょう。(背もたれの角度は70度くらいから始めて、最終的に45度くらいまで倒せば負荷は最大化します)
▼インクライン・デクライン両方対応なら▼
>>>Motionsベンチをチェック
コンセントレーションカールで徹底的に鍛えぬく
コンセントレーションカールは座った状態で、片腕ずつトレーニングする方法になります。
短頭を集中的に鍛えることができる種目なので、2~3回のトレーニングに1回くらいは取り入れていきたいですね。
▼コンセントレーションカールの流れ
- ベンチか椅子を用意して、ダンベルを片手に持った状態で座る。
- 足を広げて、太ももの内側に肘をあてる。
- 肘を太ももで固定したまま、肘を曲げてダンベルを持ち上げる。
- 上げたところで一拍おいて、ゆっくり下ろす。
- 肘が少し伸びるくらいまで下ろしたら、再び上げていく。
回数はダンベルカールと同様に8回~12回行い、しっかり鍛えていきましょう。
太ももに肘をつけることから、少し前かがみの姿勢になるので背筋が曲がらないように意識して取り組むようにすると、腰のケガのリスクを抑えることができます。
ダンベルを持っていない方の手は、膝の上に置いておき姿勢を安定させておけばOK。
定期的に取り組むことで、より効果の高いトレーニングができるようになりますよ。
ドラッグカールはコツを掴めば強度アップ
ドラッグカールは通常のダンベルカールよりも、肘を後ろに引いた状態でダンベルを持ち上げていくトレーニング。
ダンベルを上げるときに、肘を少し後ろに引くことで重力が直接ダンベルにかかってくるので、より負荷が増します。
方法に少しコツがいりますが、ガッツリ鍛えるなら覚えておいて損はありませんので、しっかりマスターしていきましょう。
▼ドラッグカールの流れ
- ダンベルを両手に持ち、足を肩幅くらいに広げて立つ。
- 背筋は伸ばして、上半身がグラグラしないようにする。
- 手のひらが上を向くようにダンベルを少し前に出し、構える
- 肘を後ろに引きつつ、息を吐きながらダンベルを垂直に上げていく
- 上げきったら一拍おいて、息を吸いつつゆっくり下ろす。
- 反対の腕も同じように動作する。
ダンベルカールは半円を描くイメージで持ち上げますが、ドラッグカールはダンベルを垂直に持ち上げる形。
肘を固定しない代わりに、ダンベルが体の近くを離れないように上げるとイメージがつかみやすいかと思います。
回数、セットは他の種目と同様に8回~12回で3セット行うようにします。
ダンベルカールよりも負荷がかかりやすいので、重量は少し下げてもよいでしょうし、持ち手を縦にしてハンマーカール状態で取り組むこともできるので、より高い負荷を求めるのであればどちらのパターンも試す価値のあるメニューですね。
上腕二頭筋が硬くならない場合、なぜダンベルを使うべきか
なぜ上腕二頭筋はダンベルで筋トレするべきなのか?
重量の設定ができるという理由ももちろんありますが、それ以外にも大きな理由が2つあります。
- 上腕二頭筋は物を持ち上げるときに使用する筋肉である
- 自重で上腕二頭筋を鍛える方法はほとんどない
まず上腕二頭筋とはどのような時に使われるのかですが、単純に「腕を曲げるとき」と「腕を外側にひねるとき」の二つ。
例をあげると腕で物を持ち上げるときや、ドアノブを回したりするときに働きます。
ということは、上腕二頭筋を鍛えるなら物を持ち上げたり、外側にひねったりしないといけないわけですが、これらの動作を自重でするのは、実は結構難しい。
メニューがないわけではないですが、自宅で取り入れるには適していなかったり適切な負荷がかけられなかったりと効率が悪いんですよね。
ですので、上腕二頭筋を鍛えるときは軽いものからでもいいのでダンベルを用意しましょう。
上腕二頭筋をダンベルで筋トレするときの注意点
上腕二頭筋を鍛える上で効果的なダンベルですが注意点もいくつかあります。
注意点を知っておくことで、効率よく鍛えることもできますし、ケガの防止にもつながります。
▼ダンベルで筋トレするときの3つの注意点
- 重すぎる重量にしない。
- タンパク質など食事からしっかり補給する。
- トレーニングするのは最大でも週3回。
重すぎる重量にしない
重量については、ダンベルの重さが重くなりすぎないようにしましょう。
軽すぎてもあまり意味がないので、10回から12回程度動かせるくらいの重さを自分で見つけていく必要がありますが、肘のみを動かす種目になりますので、重すぎる重量は関節を痛める原因になります。
始めたばかりの人であれば、5kgのダンベルでも割ときついこともあるため、1kgや2kgからでもいいので反復できる回数を見ながらちょうど良い重さを探してみてください。
タンパク質の補充をしっかり行う
栄養を摂らないと筋肉は大きくなりません。もっと言えば筋肉を大きくするということは太ることと考えてもいいです。
際限なく食べる必要はありませんが、タンパク質量を確保しながら少しずつ体重が増えるくらいのカロリーを摂取するようにしましょう。
とはいえ食事だけでタンパク質を確保することが難しい場合もありますので、そういった場合は手軽に取り入れることのできるプロテインなどを活用するのもいいですね。
最大でも週3回までにしておく
頻度については、一週間で取り組む腕の筋トレは最大3回までにしてください。
単純に筋肉痛になったらできなくなるってこともありますが、筋肉は大きくなるために休息が必要になります。
『筋トレで筋肉にストレスをかける→休息しているうちにかかったストレスに対応するために筋肉が成長する。』というのが、ざっくりですが筋肉が大きくなるメカニズムです。
中一日ずつ空けてトレーニングをすれば週3回でローテーションを組むことができますので、他の部位などと調整をしながらあなたにとってベストなスケジュールを組むようにしてみてください。
上腕二頭筋が硬くならないなら、ダンベルトレーニングがベスト
今回の記事では、力こぶの出るたくましい腕を手に入れるための、上腕二頭筋のトレーニングについて解説しました。
- 上腕二頭筋を鍛えるなら低重量でもダンベルがあるほうが良い。
- 長頭と短頭を意識しつつ、基本的なメニューをしっかり行うことで上腕二頭筋は大きくできる。
今回紹介したメニューは上腕二頭筋を鍛える上で基本的なものばかりですが、これらのメニューだけでも十分力こぶを作り上げていくことは可能です。
加えて、手軽に取れるプロテインなどで栄養面でもカバーしていけば徐々に効果は見えてきますよ。
トレーニングと栄養の両面からアプローチしていくことが非常に重要になってきますので、ケガに気を付けつつ無理のない範囲から始めてみてくださいね。